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精進生活 第八日~第十四日 報告&感想

2020.07.14

精進生活を続けてみて

今朝の会話

僕「正座したあと、めっちゃ膝痛いんやけど。」

妻「お肉食べてないからじゃない?精進もう終わりね。」

僕「う、うん。」

精進生活に終止符が打たれました。。。

 

精進生活を振り返って

たかだか2週間で何を言うという感じですが、

食事に関しては特段不満もなく、ストレスなく続けることができました。

厚揚げが大好物になる。

ごま油が欠かせない。

しいたけ昆布出汁がないと何もできません。

基本的になすび、しいたけ、しめじ、だいこん、キャベツ、豆腐、ワカメ、海苔

を組み合わせた味噌汁とご飯とご門徒さんにいただいたお漬物。

たまに厚揚げを入れた野菜炒め。

豆腐に野菜を乗せてチンして、ゴマ油と醤油。

生野菜としてトマト、キュウリ。

これで十分でした。

 

精進生活を続けるつらさ

スーパー・コンビニの商品にはビーフエキス、ポークエキス、チキンエキス、卵黄、カツオ粉末、

蛋白質加水分解物などの、動物性たんぱく質がほぼほぼ入っています。

結局、唯一ポン酢系が基礎調味料以外では安全安心のものだと知りました。

 

精進生活と僧侶

僧侶である以上、ご依頼があれば、法事にお参りしますし、供養も受けます。

時には故人の遺言だからと、お酒を勧められ、

時にはもう準備してあるからと、不意にお食事を勧められたりします。

そうしますと、断るわけには参りません。

そんな事情を考えますと、完全に精進生活をやりきるには無理があると感じます。

 

たかだか2週間ですが、精進生活をしてみた結果

体調の変化は特になし。

膝が痛むようになりましたが、因果関係は現時点では不明。

お肉が無くても普段の生活には支障はありませんが、色々考えさせられました。

ヴィーガンというのは「動物がかわいそう」が

基本姿勢だと聞いています。

しかし、野菜には大量の動物由来の肥料が使われているし、

ハチミツがダメなら、昆虫が受粉を手伝う野菜もすべてダメになる。

完全に実践しようとすると、昆虫がいない環境で野菜作りをする必要があり、

それはそれで昆虫を排除する必要性から矛盾を生む。

どうやったって実践はできない、理想主義かと考えるようになりました。

 

また特に、夫婦関係や親子関係の中で余計に複雑さを増します。

自分ひとりで作って食べる分には問題はありません。

または、海外セレブのようにシェフに作ってもらえる立場ならよいでしょう。

しかし、家族に料理を作ってもらう立場であったり、作って振る舞う立場の場合、

ヴィーガン用の食事とそうでないものと2種類用意する必要が生まれます。

食事を作るのが好きであれば、なんとかなるかもしれませんが、

これはなかなかのストレスを生みますね。

 

ということで、ヴィーガンを貫くため、精進生活を続けるためには、

健康上の対策を考えること、料理の作り手への配慮を考えること、

法事のお食事の席にはつかないこと(僧侶としてはできませんが。。。)

そして何より哲学として完結させることが必要ですね。

個人的な帰結としては、

「なんであろうとも感謝して食すべし」

といったところでしょうか。

膝が治って、妻の同意を得ることができたなら、

改めてゆるやかに挑戦してみたいと思います。

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